
シニア世代のための具体的な睡眠ライフハック
~三橋美穂先生のアドバイスをもとに~
はじめに
年齢を重ねると「夜中に何度も目が覚める」「朝早く目が覚めてしまう」といった悩みが増えてきます。しかし、快眠セラピスト・三橋美穂先生は「シニア世代の睡眠は“長さ”より“質”が大切」と強調しています。
ここでは、三橋先生の著書や公式サイトの情報をもとに、今日から実践できる具体的な快眠のコツをまとめます。
1. 朝の過ごし方が夜の眠りを決める
【具体的なアドバイス】
- 毎朝7時までに起きる
体内時計を整えるため、毎日同じ時間に起きましょう。特に朝7時までに起きると、夜も自然に眠くなります。 - カーテンを開けて太陽光を浴びる
起きたらすぐにカーテンを開け、10分以上太陽光を浴びることで、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌リズムが整います。 - 朝食をしっかり食べる
朝食は体を目覚めさせ、日中の活動のエネルギー源になります。
2. 日中の活動で「眠りやすい体」をつくる
【具体的なアドバイス】
- 1日30分以上の散歩や軽い運動
日中の適度な運動は、夜の深い眠りを促します。特に午前中~午後の早い時間に外を歩くのがおすすめです。 - 昼寝は15~30分以内、午後3時までに
長い昼寝や夕方のうたた寝は夜の睡眠を妨げます。昼寝をするなら、15~30分以内、午後3時までに済ませましょう。
3. 夕方から夜にかけての「快眠準備」
【具体的なアドバイス】
- 夕食は寝る3時間前までに済ませる
消化が終わってから寝ることで、体がしっかり休まります。消化の良い和食や野菜中心のメニューがおすすめです。 - 寝る前のカフェイン・アルコール・喫煙は控える
カフェイン(コーヒー・緑茶)は午後3時以降は控えましょう。アルコールやタバコも眠りを浅くする原因になります。 - 寝る1時間前からはスマホ・テレビ・パソコンを見ない
ブルーライトは脳を覚醒させてしまうので、寝る前は読書や音楽、軽いストレッチでリラックスしましょう。
4. 寝室環境を整える
【具体的なアドバイス】
- 寝室の温度と湿度を快適に
夏は28℃以下、冬は18℃以上、湿度は50~60%が理想です。エアコンや加湿器を上手に使いましょう。 - 照明はできるだけ暗く
寝る30分前から間接照明や豆電球に切り替え、脳を「寝るモード」にします。 - 寝具は自分に合ったものを選ぶ
枕は首の高さに合ったもの、マットレスは寝返りしやすい硬さを選びましょう。古くなった寝具は思い切って買い替えるのも快眠の近道です。
5. 夜中に目が覚めたときの対処法
【具体的なアドバイス】
- 無理に眠ろうとしない
眠れないときは「寝なきゃ」と焦らず、横になって体を休めるだけでもOKです。 - カウントダウン法を試す
「100、99、98…」とゆっくり数えることで、雑念が減り自然と眠りに戻りやすくなります。 - 軽いストレッチや深呼吸
ベッドの上で手足を伸ばしたり、ゆっくり深呼吸をすることでリラックスできます。
6. 食事と睡眠の関係
【具体的なアドバイス】
- トリプトファンを含む食材を摂る
乳製品(牛乳・ヨーグルト)、大豆製品(豆腐・納豆)、バナナなどは、睡眠ホルモン「メラトニン」の材料となります。夕食や寝る前の軽食に取り入れてみましょう。
7. 「眠れない日」も気にしすぎない
三橋先生は「眠れない日があっても大丈夫。日中元気に過ごせていれば問題ありません」と述べています。睡眠に対する不安やこだわりを手放し、「自分なりの心地よい眠り方」を見つけることが、シニア世代の快眠にはとても大切です。
まとめ
- 朝は決まった時間に起きて、太陽光を浴びる
- 日中は適度な運動と短めの昼寝
- 夕方以降はリラックスを意識し、寝る前のスマホやカフェインは控える
- 寝室環境を整え、寝具も見直す
- 眠れないときは焦らず、リラックス法を取り入れる
- 食事も睡眠の味方に
- 「眠れない日」も気にしすぎず、自分をいたわる
【引用・参考文献】
- 三橋美穂『眠りのさじ加減 65歳からのやさしい睡眠法』(主婦の友社, 2023年)
- 三橋美穂 公式サイト
https://www.mihomihashi.com/ - 三橋美穂「快眠コラム」
https://www.mihomihashi.com/column/